【ひきこもり脱却チャレンジ】初めての面接【働いてみる】

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【ひきこもり脱却チャレンジ】営業系の転職エージェントに特攻した話【働いてみる】
ひきこもりが社会復帰を目指して、営業系の転職エージェントに訪れてみました。緊張の中、私の担当者が決まりましたが、研修を受けさせてはもらえませんでした。そして、営業の求人ではなく、サーバーエンジニアの求人に送り込まれ、ひきこもりが初めての面接に挑むことになります。

営業系のエージェントに行ったら、なぜかエンジニア系企業の面接に行くことになったわけですが、その続きを当記事では書いていきます。

面接準備

Oさんとの面談後、エンジニア系企業の面接に行くことが確定したので急ピッチでその準備をすることになりました。と言っても履歴書を書いて、面接の練習をするぐらいでしょうか。あと、企業研究/業界研究うんぬんもありましたっけ。それについてはエージェントから資料を渡されたので、普通(自分で独自にやる)よりだいぶ楽だったと思います。

面接の日程については、Oさんからしっかりと聞いてきっちりとメモしておきました。

日程変更

その後、準備を整えて当日を待っているとOさんから連絡がありました。
「会場がどこどこに変更された。後日また連絡する」と。
もちろんその言葉の曖昧なニュアンスは私も捉えていましたよ。だから、「日程も変更されるってことなのか?」とも思いました。でも、こっちからわざわざ電話して日程をもう一度聞きなおすのも悪いかなと思い、その連絡とやらを待っていました。

そうしているとまたまた同じような連絡がありました。
「申し訳ないがまた会場がどこどこに変更された。後日また連絡する」と。
なめられてるのかなと思いましたよ。でも、「こっちがひきこもりじゃそれも仕方ないか」とただひたすら待ちました。

面接当日(?)

それで結局そのまま当日が来てしまいました。

いざ面接会場へ

目的地について調べていたんですが、しっかり当該企業の面接会場っぽくなっているみたいでした。なので、「あぁやっぱり、前に聞いていた日程であっていたんだな」と安心して足を運びました。もちろん緊張でガチガチです。心臓は常にバクバクして、食べ物もろくに喉を通りません。

会場に実際に行ってみると、就活生らしき人たちが大量に集まっていました。中国人が結構いたので(中には院卒の人も)少し驚きました。今の時代では普通なんでしょうか。みなさん自己紹介してましたが、大学3, 4年生とかが多かったです。

なんか聞いていたより人が多くないか、と思いましたがとにかく説明会みたいなのが始まりました。社長直々に演説してました。あれ、俺面接のつもりで来たんだけどな。この後やるのか?と思っていると、今度はグループディスカッションが始まりました。グループに分かれると、自分がリーダーをやるだの書記をやるだのタイマー(?)をやるだの皆名乗り出て、すさまじい勢いで決まっていきました。あぁ、そういうあれなのね。

ディスカッションのテーマは「理想的な企業」とかだったと思います。「え、理想的な企業なんて存在しうるのか? それって理想的な監獄を答えろって言われているみたいなもんじゃないか。定義上破綻してるだろ、禅問答かよ。」と思って思考がショートしてしまいました(本当はただ緊張しまくっていただけとも言える)。結果、私は自分の発言ターンを全てスルーしました。史上まれにみるクソみたいな成績だったと思います。

新卒採用混入事件

結局そのまま終了です。面接など行われないまま終わってしまいました。帰り道、「こんなの100%不採用だろう。また別のルートを考えなくちゃなぁ」と思っていると、不快な着信音が鳴りました。相手はOさんでした。

「この前言ってた面接の日程についてだけど」
「今ちょうど行ってきましたよ。」
「…え?」

そんなこんなで、意思疎通の齟齬が浮き彫りになったわけです。そういえば、と思いました。ディスカッションの時グループごとに試験官(採点者)が一人いて、自分たちの周りをうろついているわけです。でも、うちのグループ担当の試験官は、なんか別の担当っぽい人を呼び寄せて慌てた様子でひそひそ話をしていたんです。俺のすぐ隣で。採点で忙しいはずなのにもかかわらずです。めちゃくちゃ不穏でしたけど、見てみないふりをしていました。

存在するはずのない奴がいきなり試験に参入してたらそりゃ驚くでしょうね。誰なんだこいつはと。じゃあ、どうやって会場に入ったのかって? 普通に入れましたよ。ザル受付でした。むしろ自分はネットの情報から、「受付と言うのは履歴書を提出して登録リストと照合させる場所である」と想像していました。でも、そういうのは全くなかったです。

結局私が日程について誤解していたわけですが、一つ疑問が残ります。なんで間違ったところに行ったのにそれっぽい説明会があったのか、ということです。Oさんが言っていた「会場が変更された」とは本当はどういうことだったのか。自分がもともと伝えらえた日程だと、その説明会に参加することになっていたわけです。つまり、「会場が変更された」というより私の扱いが変更された、っていうのが真相なんでしょう。

前日練習

その後、Oさんが向こうの人事の人に連絡してくれて、私の間違ったエントリーを削除してもらったみたいです。そして、本来行くはずだった面接の日時が正式に決まりました。

経歴について

経歴なるものが、履歴書を書く際にも、面接を受ける際にも必要になるわけです。一般に、ひきこもりが社会復帰する時に立ちはだかる最も大きな壁の一つだと思います。

私は10年間のひきこもり生活を今更どう取り繕うこともできない、と思っていました。なので、ある程度率直に伝える考えでいました。それで不採用なら素直に諦めがつきます。しかしOさんとしては、もちろんこれに反対するわけです。

Oさんは私の考えを改めさせようとしました。私が”やばいやつ”であるということ私自身に認識させるために、遠回しに色々言ってきました。私はそれに苛立ってしまい、率直に確認しました。

社会不適合者だと思われることに問題があるということですよね?」

するとOさんはうろたえて、なんだか言葉を濁していました。

私自身そんなこと百も承知ですよ。問題があることなんて。事実私は社会不適合者ですから、人々の態度を身をもって知っています。ひきこもりが社会から汚物扱いされて、ヒトでない何かとみなされて、犯罪者予備軍だと思われていることなんて、わかりきったことです。私がそれを理解していないとでも?

私はそれを理解したうえで、ひきこもりでないふりをすることを拒否します。今ならそう言えます。ひきこもりであるということは私の大切なアイデンティティーだと気づいたからです。それなしで、私は私でいられません。多分私は意固地になって狂ってしまいましたね。

練習放棄

それでもなお、Oさんは、私に面接でひきこもりではなくニンゲンとしての振る舞いをさせようと躍起でした。「電話越しで面接の練習をしましょうか」とOさんに聞かれました。つまるところ、Oさんは、私が「ひきこもりである」という事実を面接で明かすことに納得がいかないのです。

私は「必要ありません」と答えました。もちろん「練習などしなくても完璧にこなせる」という意味ではありません。「そんな付け焼刃で受かってもしょうがない」というのが本音でした。だいたいホラを吹いて受かったところで、あなたはいいかもしれないが、根本的問題に直面するのは私自身なんです。嘘つくと自分の身に帰ってくるとかいう説話じみたことを言っているわけではありません。

問題の根源―ひきこもりであること

私がひきこもりであることは事実なわけです。私が言いたいのは、それを偽ったところでいきなりひきこもり的資質をそぎ落とせるわけではない、ということです。この場合の嘘というのは、結局事実と直面することになるためにごまかしようがない嘘です。例えば、面接で英語が話せると嘘をつき採用されて、入社し配属された後で実際に「英語を使って取引先と交渉してくださいね」となったとします。その時、”いきなり嘘が誠になって、英語を話せるようになる”なんてことあるわけないと思います。それと同じで、嘘でごまかしたからと言って、いきなりひきこもりでなくなれるわけではないのです。問題の根源は何も変わりません。

この手のエージェントは、俺が面接に通ることで成功報酬をもらうという企業同士の契約をしているはずです。それを前提としてOさんは動いているので、行動の意図は理解できますけどね。労働者としてのOさん的にはそうするしかないのでしょう。労働者に意志などありません。あなたの魂に刻印された資本家倫理が、神となってあなたを導くのです。

私が拒否しようがOさんは面接の練習を開始しました。「あなたは今まで何をしてきましたか」とOさんが言います。私はまだ自分の経歴についてどう語るかを決めかねていたので、答えにつかえます。すかさず、「ほらできていないでしょう」と突っ込まれます。私は開き直って、本当に何をしていたのかについて少し話しました。私が何を見て、何を考えていたのか。その対話は続き、いつのまにか面接の練習は終わっていました。結局、Oさんは呆れかえったみたいで、その後経歴について指摘されることはなかったです。

ボールペンの悲劇

残すは本番を待つだけとなりました。

と思っていたんですが、Oさんから電話がかかってきました。「履歴書を書き直す必要がある」とのことでした。いわく、フリクションボールペンで履歴書が書かれているからコピーすると書いたものが消えてしまうとのことでした。適当に家にあったボールペンを使ったのでよく意味が分かりませんでした。調べて意味を理解しました。なるほど、そういうタイプのボールペンがあったんですね。

「それって常識なんですか?」と聞くと、「うん常識」と鼻で笑われました。

面接当日にエージェントに立ち寄って履歴書を書き直してから面接に行くことになりました。

二度目の当日

というわけで、二度目(一度目は勘違いだったので)の面接当日です。

まずエージェントを訪れました。愛しのOさんとの対面です。

面接当日にOさんと会えるなんて!最高の一日を告げているみたいです!

履歴書を書き直す

面接まで時間にはあまり余裕がありませんでした。

早速、普通のボールペンで履歴書を書き直し始めました。「殴り書きをやめろ」とOさんに言われました。緊張してガチガチで、手が器用に動かせないのだと説明しました。Oさんは諦めたみたいでした。

履歴書の文字数を一気に書き上げるのって結構大変です。下書きなんかしている暇は一切ありませんでした。案の定、一文字だけ誤字してしまいました。私が履歴書を丸ごともう一枚書き直していると、席を外していたOさんが戻ってきました。

「それ(誤字)気にする? 書き直さなくていいんじゃない?」とOさん。は?私はこんな誤字なんてクソしょーもないことだと思っていますけど、あなたたちが気にするんでしょう?

私は無言で、誤字入りの履歴書をOさんに手渡しました。スキャンしてメールかなんかで先方に送るみたいです。

エージェントから面接会場へ

エージェントを立ち去るときに、Oさんが簡単に道のりを説明してくれました。私は何度も調べて確認していたので、特に教えてくれなくても大丈夫だったんですけどね。実際、Oさんが教えてくれた行き方は間違っていたのです。話を聞きながら、「あれおかしいな」と思いました。でも、間違っているという確証もないし、どうせ自分が調べたとおりに行くから間違いを指摘する時間も無駄だし、とおもってスルーしました。時間が結構ギリギリだったこともあります。

10分ぐらいして地下鉄に乗っているときに電話着信がありました。無視しました。許してください。とても電話に出られるような心理状態ではなかったのです。緊張でパニック寸前になっていて、必死で心を落ち着け面接に備えようとしていました。そんな時に、些末なことで心を乱してほしくなかったのです。地下鉄の中で通話しなくちゃいけないのもいろんな意味で無理です。そもそも電話なんかしてて降りる駅を間違えたら本末転倒です。

Oさんから引き続き何度か着信がありました。Oさんは自分がミスをしたと思ってテンパっているみたいでした。でも私もそれどころじゃないのです。

そんなこんなで、Oさんからの連絡はすべて無視し、無事時間通りに到着しました。

するとOさんから、電話には私が出ないと思ったのかLINEで連絡が入っていました。「遅くなるからと、先方に面接開始時間を15分遅らせてもらった」とのことでした。またもやすれ違いです。私が問題児なのは間違いありませんけどね。

クソのごとき面接

面接が始まりました。その前に、インターフォンでも挨拶だの、待合室でのことなど色々ありましたが、はしょります。緊張もあって、全く想定していたようにはできなかったです。当然面接中もです。面接は、面接部屋と言うより大きな部屋の中の一ブースで行われました。なので、まわりは結構わちゃわちゃしていました。

面接官は一人でした。私の面接をしなければならないことが不服だというような態度でした。その者から、ニンゲンのにおいは感じ取れませんでした。私もニンゲンではないらしいので、あの場にニンゲンは誰もいなかったのでしょうか。

面接中、私は長い時間沈黙してしまいました。その場に至って考えが揺らぎ、自分の経歴をどう語ればいいのかわからずに、頭が真っ白になってしまいました。いうまでもなく、面接官は呆れかえっていました。ため息が聞こえてきます。その私の沈黙の後、面接官はとてつもなく事務的な態度で面接を進行しました。

一つの到達点

誤解してほしくないのですが、私は今回の面接を全力でやりました。履歴書の準備からはじまって全てそうです。受付から面接そして退散、ひとつひとつ想定しました。バケモノではなくニンゲンとして振舞えるように、自分なりに何度も何度も練習しました。と言うか、元来心配性なのでそうせずにはいられませんでした。挨拶の仕方だの、椅子をどうするだの、手のひらの向きをどうするだの、目線の置き方だの何だの、そういう世の中の儀式も必死で覚えました。

その到達点として、ある気持ちが心の片隅に湧きあがってきました。今回の面接だけでの話ではありません。私の生きてきた人生全体での到達点です。

その気持ちとは「俺を落としたいなら好きにしろ」という気持ちです。生まれてこの方何十年も、私はニンゲンになれるように努力し続けてきました。それでもなお、ここまでやっても、ニンゲンとして認めてもらえないのならもういいです。ひきこもりであることをごまかしたくない、という気持ちが私の中で強くなっていきました。

クソのごとき結果

クソのごとき面接から予想できたように、クソのごとき結果が返ってきました。というのは嘘です。返ってきませんでした。そうです、文字通り何も返ってこなかったのです。

待てども暮らせども結果の通知がないので、わたしは久々にOさんに電話しました。お忙しいところすいませんが、私の面接の結果はどうなっているのでしょうか、と。Oさんは思い出したみたいに、「私のところにはまだ通知がないから、先方に確認してみる」と言い電話を切りました。

すると、直後にOさんから折り返しの電話がありました。わかりきっていますが、不採用という結果です。やたらすぐにその返答はもらえました。つまり、結果なんてもうとっくに出ていたのです。ただ単に、私にはその結果を通知する価値もないということだったわけですね。

たらい回しの日程、私の経歴、面接での私のパフォーマンス、面接官の態度。どれをとっても文句なしに「不採用以外ありえない」と予想できましたが、結果の通知すらないのは予想外でした。でも、意外とよくあることなんですかね。企業のすることなんて私はよく知らないし、知りたくもありません。

まとめ

なんかもう始まりから終わりまで一貫してクソのコレクションでした。クソのコレクター魂をかき立てられるくらいですよ。

Oさんは良い人だったと思いますよ。皮肉ではないです。

それに彼女は真っ当な社会人です。だからこそエイリアンの私と分かり合えないのは必然です。

いま改めて振り返ってみても、落ちるべくして落ちたなという感じです。私は私のやりかたでしか生きることができない、と今回の件で再確認できてむしろ良かったのかなと思います。

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